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飯山三十六景 ~ブランコ~ 

 

 紅葉の美しい秋の日に、僕らは山寺へ出掛けた。
 古い鐘つき堂があり、みんなで撞木(しゅもく)の上に登った。


 「ねえ、この鐘の音、聞いてみたくない」と言うと、みんな、いたずらっぽくニカッと笑った。
 「よし、タイミング良く揺すろう」

 網にぶら下がった二人が体を揺らす。

 「ほら、少し動いた」

 上の者がそれに合わせて漕ぐ。ブランコの要領だ。

 「ソーレ、ソーレ、ソーレ」

 撞木はだんだん、だんだん大きく揺れ出した。そして一気にみんなの体重を撞木に預けた。

 ゆらゆら、ゆらゆら、撞木ゆらゆらゆらゆら、ゆらゆら、ブランコゆらゆら

 大きく、大きく、大きく揺すって

 もっと、もっと大きく漕いで

 紅葉の山に響く鐘

     

写生ポイント(矢印を方向を見て描かれたものです。)
更新日 2011年07月20日