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飯山三十六景 ~ゼンマイヒコーキ~ 

 

 さわやかに晴れ上がった秋の日に、僕らはゼンマイヒコーキに乗った。芽吹きのころはうず巻き形のゼンマイも、成長するとお日さまの光をいっぱいに受けるのに都合の良い形に葉っぱを広げる。この枝と葉をちょっと整えると、ヒコーキに変身。

 秋風を受けると、ゼンマイヒコーキは青空に飛んだ。空から見下ろすと、黄金色の田んぼが広がり、ところどころに白い花畑が交ざる。そばの花盛りだ。

 「信濃では月と仏とおらがそば」という一茶の俳句を思い出したが、なんといっても僕はそばが一番だ。それに僕のばあちゃんはそば打ち名人。毎年、新そばを食べるのを家族で楽しみにしている。今年はばあちゃんにそばパーティーをしてもらおうと思う、そしてみんなを招待することを約束して、その日は別れた。

 ばあちゃん自慢のそば団子や、ゼンマイ入りの山菜そばを思い浮かべると、僕のおなかはグーと鳴った。

 
 くるくるぜんまい
 
 はじけてヒコーキ
 
 葉っぱの翼風になびかせ
 
 僕らを乗せる緑のグライダー

     

写生ポイント(矢印を方向を見て描かれたものです。)
更新日 2011年07月20日