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【平成31年3月定例市議会 所信表明より】

  平成31年度は、第5次総合計画後期基本計画の2年目となり、計画のテーマである「北陸新幹線飯山駅を活用した観光交流人口増、地域産業の創出と育成そして移住人口、若者の定住人口増へ」を実現するための4つの重点目標と21の戦略プロジェクトを着実に推進してまいります。

 また、市長就任3期目の公約に掲げた5項目「人口対策として活力ある『グローバル&ローカル』な経済振興の推進」、「市民の健康増進のための予防医療の先進地づくり」、「世界との交流、若者の人材育成と就労・定住を包括支援」、「次世代人材育成への投資と芸術・文化、スポーツ振興」、「防災体制の強化や高齢者が元気で生き生きと暮らせる地域づくり」を重要政策として進めてまいります。

 以下、平成31年度の重点施策に関わる事業の概要について、後期基本計画の「いいやまづくり」重点目標の4つの柱に沿って申し述べます。

 

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「仕事と子育てのまるごと応援で若者の住みたくなるまちづくり」について

 若者が定住し、地域を支え、子どもを産み育ててくれる環境にあることが飯山市の持続的発展に不可欠であります。人材育成、就労支援、住宅支援、子育て環境整備など「若者まるごと支援」を最も重要な政策として取り組んでまいります。

 若者世代に向けた移住・定住の促進を図るため、新たに移住定住促進住宅として1棟10戸の集合住宅の整備を行うとともに、秋津中央団地に1棟、長峰公園住宅地に2棟の戸建て住宅を、大深住宅地には1棟4戸の集合住宅を若者住宅として整備いたします。

 移住推進については、移住を検討されている方への各種媒体を活用した情報発信を更に拡充して行い、Iターン・Uターンの促進を引き続き図ってまいります。また、新たに、セミナー、相談会に参加いただき、空き家物件の内覧やお試し暮らし制度の利用等のために飯山市へお越しいただく方には、交通費に対する助成制度を創設するとともに、住宅新築補助の対象に40歳未満の独身の方を追加するなど移住する皆様の住宅取得や既存の空き家の活用に係る支援制度の拡充を図ってまいります。

 定住の推進についても、三世代が同居するための住宅の新築・増築等に対する補助について、親の年齢要件の緩和や居室の改修についても対象とするなど拡充を行うとともに、引き続き、若者の市内での生活を応援するため、市内企業に就職する新卒者の奨学金返済の補助やJR飯山線による通勤や新幹線通勤に対する補助を行ってまいります。

 子育て支援体制の充実に向けては、子育て支援の総合的拠点施設である飯山市子ども館「きらら」や子育て世代包括支援センター「あいえーる」の運営により、引き続き若い世代の子育て支援と次世代を担う子どもたちの成長の応援を行い、子育てに関する総合的な支援を進めるほか、きららの利用者の安心・安全な交通確保のため周辺道路の整備を行ってまいります。

 また、若者や女性を対象とした(仮称)いいやま塾を開催し、将来のいいやまづくりに対する意見をお聞きするとともに、地域の次世代のリーダーや主体的に地域づくりを担う人材育成を図ってまいります。

 

   「自然環境と高速交通網を活用した産業を育成するまちづくり」について

 新幹線は飯山市にとって多様なインパクトを与え続けるインフラであります。新幹線飯山駅が開業以来、特に冬のインバウンドのお客様が増えており、今後もアジアからのお客さんが増えることが予想されるなか、雪を活用したレジャーはこれからインバウンドに大変有望であると感じているところであり、スキー以外にも長い期間雪を楽しめるメニューを増やしていくことが大切です。また、グリーンシーズンにおける誘客は、この地域の課題であり、自転車の活用や健康や食とリンクしたアウトドアコンテンツの創造、豊かな自然環境を活かしたアクティビティイベントの開催により、国内外から更なる誘客を図ってまいります。そのために信州いいやま観光局と一層連携し、また、企業から旅行商品開発の専門知識を有する「地域おこし企業人」の派遣による、訴求力の高い「体験・滞在型」観光旅行商品の開発を引き続き進めてまいります。

 産業の育成にあたっては、長野県立大学と連携し、若手・女性の事業者の育成及び新たな社会的ビジネスの創出を進めるとともに、新たに、後継者不足が課題となっている伝統産業、建設業などの技能職人後継者の育成を図るため、支援制度を創設いたします。また、起業支援センター「あすちゃれ」の機能の充実及びサテライトオフィスの誘致を推進してまいります。

 道の駅「花の駅千曲川」につきましては、引き続き駐車場整備を行い、農産物直売所の拡大及び自転車や川を活かしたアウトドアアクティビティの拠点化を推進してまいります。

 

 「防災体制と医療介護体制の充実で親も子どもも安心できるまちづくり」について

 防災体制の強化、健康・医療・介護・子育ての体制の充実など、全ての世代の不安に対応し、引き続き安心・安全に暮らせる地域づくりに全力で取り組んでまいります。

 子どもを安心して産み育てることができる環境整備に向けて、医療給付の対象に新たに高校生の通院分を加え、出生から高校卒業までの入通院について現物給付することで医療機関窓口での負担軽減を図るとともに、乳幼児の健やかな成長と妊産婦の心身の健康の維持のため、新たに産後ケアとして産婦健康診査を実施してまいります。

 また、市民の健康増進のため、新たに歯科疾患の予防等による口腔の健康保持の推進を図ります。市民健康診査に歯周疾患検診を加え、対象者を20歳、30歳、40歳、50歳、60歳、70歳の市民とし、歯の喪失原因である歯周疾患の早期発見による治療を促すことにより、健康寿命の延伸を図ってまいります。

 地域中核医療機関の機能充実に向けた支援を継続するとともに、医師研究資金の貸付を拡充することにより、産婦人科医、小児科医等の勤務医不足に対して、医師招聘の推進を図ってまいります。

 子どもから高齢者まで安心して暮らせる防災体制の整備に向けては、新年度から2か年で、新たなデジタル防災行政無線の整備及び情報伝達の多重化を行うとともに、新年度において、災害時における市民生活の保持のための優先業務を特定し、緊急時に市役所として行うべき業務の執行体制や対応手順、並びに継続に必要な資源の確保等について定める業務継続計画を策定してまいります。

 高齢者施策としては、重度要介護高齢者に対する家庭介護者の慰労金を増額し、家庭介護がしやすい環境を整えてまいります。また、高齢者等の玄関先の除雪支援については、2年目を迎え、見直しを図るなかで、対象世帯の拡充を行うとともに、地域における除雪支援体制の組織化や組織における除雪機購入に対して支援する制度を創設いたしましたが、新年度においても引き続き冬の暮らしの安心・安全に取り組んでまいります。

 

「ICT教育と国際交流を通じて生きていく力と郷土愛を育成するまちづくり」について

引き続き小中学校へのタブレットPCの整備を進め、学習支援ソフトの導入により情報活用能力を育成するなど、一層のICT教育の推進を図ります。新たにAI、IoT時代に対応するため、STEM教育を導入し、プログラミング教育を進め、グローバルに活躍できる児童・生徒の育成を推進してまいります。

小学校英語の教科化の先行実施、児童生徒の英語力及び英語コミュニケーション能力の向上のため、引き続き英語指導主事1名、外国語指導助手(ALT)6名を雇用し、城南・城北中学校及び飯山小学校へは各1名ずつ、その他の小学校へは2校に1名ずつ配置いたします。

また、30年度から実施した高校生チャレンジ支援事業では、高校生が提案する飯山市を考え活性化させるための事業に対する支援の対象を、新年度において拡大し、未来を担う若者の活動を応援いたします。

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 飯山市第5次総合計画後期基本計画のテーマである「北陸新幹線飯山駅を活用した観光交流人口の増、地域産業の創出と育成 そして移住人口、若者の定住人口増へ」と、私の3期目の公約に掲げた5項目の重点施策の実現を目指し、全力で取り組んでまいります。

 

更新日 2021年04月23日