【令和３年３月定例市議会　所信表明より】 　

「新型コロナウイルス感染症対策」について

　新型コロナウイルス感染症により、市内の経済活動は大きな影響が出ています。新年度においては、コロナ禍でも市民サービスが滞ることのないよう、引き続き新型コロナウイルス感染症対策に全力で取り組むとともに、市内経済回復のため、実状に捉えた施策を実施します。

　ワクチン接種につきましては、接種事業を円滑に進めるため、医師会及び医療機関との調整やシステム改修、接種場所の確保など準備を進め、現在接種を開始しております。一日も早く希望する全ての市民の皆様への接種ができるよう、取り組んでまいります。

「デジタル化の推進」について

　教育に関しては、小中学校の児童・生徒全員へのタブレット端末の配備が完了しました。コロナ禍においても一人ひとりに教育が行き届くよう、新しい時代の教育に対応すべく、有効に活用してまいります。

　今般の新型コロナウイルス感染症は、日本のデジタル化の遅れ、行政のデジタル化の必要性を一層浮き彫りにしました。国においては、デジタル社会の実現に向けデジタル庁の設置が予定され、民間のほか、様々な自治体において、テレワークやオンライン会議など働き方の改革が急速に進んでいます。ＡＩやＲＰＡの活用といったデジタル技術の活用は、市民サービス向上のほか、行政運営を効率的かつ迅速にする大きな可能性を秘めております。当市においては新年度を「ＤＸ（デジタルトランスフォーメーション）元年」と位置づけ、飯山市ＤＸ推進計画の策定等に取り組んでまいります。

「観光・農業振興と交流人口と関係人口の増加」について

　現在、感染症拡大に伴う行動制限等により、人々の移動が規制され、好調に伸びていたインバウンドのお客様の入り込みがない中、観光業を中心に市内事業者にとって大変厳しい状況となっております。これまで進めてきた新幹線飯山駅を活用した観光振興策に加え、ウィズコロナ、アフターコロナを見据えたニューノーマルな時代に即した観光振興策を進めていく必要があります。

　新年度からは、道の駅「花の駅・千曲川」の施設拡張に取り組みます。農産物直売所の拡張をはじめ、農業・食・アウトドア等の拠点施設を整備することに加え、「かわまちづくり」事業などによる水辺空間の活用と景観形成を一体的に検討することにより複合的な道の駅を整備することで、関係交流人口の増加に向けた取り組みを進めてまいります。又、新幹線飯山駅前市有地へのホテル誘致を推進してまいります。

　また、インターネットを接続したパソコンなどを使いオンラインでの仕事が定着することで、勤務地から離れた、より環境のいい場所で仕事をすることが可能となっています。２年度において整備したワーケーション用住宅や市内観光施設等におけるワーケーション環境等を活用し、仕事ができる環境で、観光や旅行を楽しむことができる場所として、自然環境が良く、アクティビティ環境が整い、北陸新幹線飯山駅がある飯山市の魅力発信を推進してまいります。

「移住・定住の推進」について

　感染症の影響により、ライフスタイルが大きく変わろうとしており、地方が改めて評価されております。当市においては、これをチャンスと捉え、移住人口の増加につなげていきたいと考えております。令和2年度は、前年度を越える１２７名の移住者があり、平均年齢３０代と若い方々の移住者が増えております。

　新年度における移住推進施策として、引き続き移住・定住の促進を図るため、新たに移住定住促進住宅として、市営住宅金山団地の跡地に１棟８戸の集合住宅を整備するほか、先に申し上げたワーケーション用住宅等を活用した移住推進に取り組んでまいります。

　また、若者が定住し、地域を支え、子どもを産み育てていける環境にあることが飯山市の持続的発展に不可欠でありますので、定住支援施策についても一部拡充し、引き続き取り組んでまいります。

　これまで定住施策として取り組んできた、就職する市内新卒者の奨学金返済の補助やＪＲ飯山線による通勤や新幹線通勤に対する補助等、引き続き支援をしていくことに加え、定住支援事業における三世代等同居住宅建設支援では、同居加算に係る補助額の増額による支援の拡充を行い、また、２年度において国の臨時交付金を活用した新生児に対する出産特別給付金10万円の給付について新年度においても継続するほか、少子化対策の一環として新たに、若者世帯の婚姻に伴う住宅取得費用や引っ越し費用を支援する結婚新生活支援事業に取り組むこととしております。

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　令和3年度は、飯山市第5次総合計画後期基本計画の4年目となります。計画の進歩と課題の整理を行い、計画のテーマ「北陸新幹線飯山駅を活用した観光交流人口の増、地域産業の創出と育成　そして移住人口、若者の定住人口増へ」に向けた魅力あふれる飯山市を作るため、計画最終年度である令和4年度の目標を見据えた施策を、新型コロナ感染症対策とともに全力で取り組んでまいります。

 　また、本年度は、城北中学校区の統合小学校の整備計画を策定します。未来を拓く、たくましい子どもが育つよう、飯山の新たな学校づくりを推進します。