小菅の護摩堂・講堂・仁王門が長野県宝へ
飯山市小菅地区にある護摩堂・講堂・仁王門について、平成29年9月14日長野県指定文化財「県宝」に指定されました。
護摩堂
護摩堂は小菅集落の最奥、小菅山別当・大聖院跡の敷地に位置しています。
寛延3年(1750)に再興されたと伝えられます。国の重要無形民俗文化財「小菅の柱松行事」の際には神事の出発点と終着点になるなど、重要な役割を果たしています。
また、境内西側に高く積まれた丸石積みの石垣は「大聖院の石垣」とも呼ばれ、往時の隆盛がうかがえます。
(護摩堂写真)
講堂
講堂は、小菅集落の中央、里社の隣にあります。元禄10年(1697)、飯山城主松平忠喬が修復したとされます。
明治時代には学校として、昭和前期には公会堂として利用されたこともありました。
国の重要無形民俗文化財「小菅の柱松行事」では、講堂の前庭が祭場として利用されます。
(講堂写真)
仁王門
仁王門は、小菅集落を東西に貫くカイドと呼ばれる参道の途中にあります。
場所は集落の入口に位置し、霊場・小菅の領域を画する門として象徴的な建物といえます。
(仁王門写真)
以上3件は、明治初期の廃仏毀釈を経ても江戸時代の構造物として残されており、神仏習合の姿を示す貴重な建造物といえます。