「釜渕遺跡の祭祀遺物」市指定文化財に
教育委員会ではこのほど新たに「釜渕遺跡の祭祀遺物」4点を市の有形文化財に指定いたしました。
(右上)呪符木簡、(左上)鳥形木製品、(左下)すりこ木
漆椀
新指定文化財は、飯山市大字寿字江下の釜渕遺跡6号土坑から出土した呪符木簡、漆椀、すりこ木、鳥形木製品の4点から成ります。
呪符木簡は「急々如律令」と墨書され、永仁四年(1296年)の墨書銘もあります。
鳥形木製品は、薄い二枚の木片を差し込んで作られています。鳥を神や神霊の使いとする鳥霊信仰に基くものと考えられます。
漆椀とすりこ木は、井戸などにおける満水祈願等、水に関わる祈願のために作られたものと考えられます。
これら4点の設置された状況から、当地で雨乞いなどの水に関わる宗教的儀式が行われたと考えられます。
これらがセットで発見されたことは長野県内においては他に類例がなく、全国的にも稀有な事例といえます。
今回の新指定にあわせて、市ふるさと館において特別公開を計画しています。
写真:鳥形木製品 写真:呪符木簡
【参考】
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