魚形線刻画土器が県の文化財「県宝」に指定されました。
秋津地区山ノ神遺跡(荒船)で発掘された魚形線刻画土器が、県の文化財「県宝」に指定されました。
長野県教育委員会は県の文化財保護審議会からの答申を受け、平成27年2月19日付の県報告示により
正式に指定の発表がありました。
魚形線刻画土器は、昭和47年に田草川扇状地一帯の圃場整備の際に行われた発掘調査で発見されたもので、
土器片は縄文時代晩期中頃の佐野式土器(約2,700年前)に属するものです。
縄文人は土器などに優れた造形表現を残していますが、絵を描くことはほとんどしなかったようです。
これまでに魚の絵を描いた土器は他に例がなく、縄文時代の遺物として学術上重要であると評価されました。
また、原始絵画の歴史や魚はシュモクザメと推定されることから、日本海の沿岸部との交流についても重要な
考古資料であると認められました。
現在、飯山市ふるさと館で現物を展示していますので、是非ご鑑賞ください。
(注:4月1日~5月17日は長野県立歴史館での展示となりますので、その間はレプリカの展示となります)