スプレー缶の使用時・保管時・廃棄時は注意しましょう
暑い夏場は、制汗剤や、冷却スプレー、殺虫剤、日やけ止めなど、スプレー缶を使用する機会が多くなる時期ではないでしょうか。スプレー缶による事故は、夏季に多く発生しています。スプレー缶は、エアゾール製品と呼ばれ、ボタンを押すだけで細かい霧や泡を作り出すことができるため、生活の様々な場面で利用されています。しかし、噴射剤として可燃性の高圧ガスを使用していることが多いため、使い方を誤ると、爆発・火災事故につながるおそれがあります。
使用時に吸い込んで呼吸が苦しくなったという事故や、スプレー缶を子どもが誤って目や口に噴霧してしまう事故、廃棄のために穴を開けるときに火の近くで作業したために引火してやけどを負う事故、指に噴射液がかかり凍傷を負う事故などが発生しているため、スプレー缶を取り扱う際には以下の点に注意することが大切です。
(1)使用時の注意
①使用時は十分に換気し、噴射時間及び距離を守りましょう。
②可燃性のガスが封入されていますので、ガスコンロや蚊取り線香など火気のある場所の近くでは使用しないでください。
(2)保管時の注意
①直射日光の当たる場所など40℃以上になる車内などの高温の場所に置かないでください。
②子どもの手の届かない、湿気の少ない場所で保管しましょう。
(3)廃棄時の注意(手順)
① 缶を手で振って、中身の有無を確認する。
②中身が残っている音(“シャカシャカ” “チャプチャプ”など)がしたら、必ず中身を使い切る。
③ガス抜き用キャップがついている場合はキャップを使ってガス抜きをする。
④専用の穴あけ道具を使って缶の側面に大きめの穴をいくつか開ける。
(釘と金づちでの穴あけは引火の恐れがあるのでしないでください)
※ガス抜きや穴あけをするときは、火気のない風通しのよい屋外で行い、風下に人がいないことを確認しましょう。
○下の写真は、中身が残っていたスプレー缶が原因で発生した収集運搬車両の火災事故の写真です。
参考
8月に多いスプレー缶によるやけどや皮膚障害に注意!(消費者庁のページが開きます)