外来植物について

 

外来植物とは

 

もともとその地域にいなかったのに、人為的に他の地域から入ってきた植物のことを外来植物と言い、主に外国から移入されたものを指します。一部の外来植物は国内で大規模に繁茂し、日本古来の植物である在来植物の生息域を奪い駆逐してしまうなど生態系に大きな影響を与えており、問題となっています。外来植物の中でも、生態系や農業等に被害を及ぼす恐れのあるものは「特定外来生物」として指定され、栽培、保管、運搬等が規制されています。

外来植物の中にはきれいな花を咲かせるものもありますが、その繁殖力の強さや他の植物の成長を阻害する効果から、もともとその場所に生えていた植物を枯らしてしまったり、農業に重大な影響を与えたりと、注意が必要です。

 

お住まいの地区等で外来植物の駆除に取り組まれる場合や、困っているが対策方法が分からない場合には、生活環境係までご相談ください。

 

 

 

飯山市で繁茂する外来植物の例

 

アレチウリ(特定外来生物)

ウリ科の一年草。生育速度が非常に速いつる性植物で、在来植物や畑の作物を覆い枯らしてしまうこともある。数千個という大量の種子をつける。埋土種子は数年間発芽能力を維持する。葉や茎には毛が、果実にはトゲがある。

駆除にあたっては、種子を作らせないことが重要である。結実期が始まる9月上旬までに複数回の作業を行うことが有効であり、成長して長いつるを伸ばす前に根ごと抜き取ることで確実な効果がある。広範囲の防除を行う場合には、刈り払いによることも可能であるが、花や種子が付いたものはそこから発芽するため、刈り取ったものは放置せず、密閉できる袋に入れて枯らす必要がある。

 

オオキンケイギク(特定外来生物)

キク科の多年草。高さ0.3~0.7m程度で、5~7月頃にかけて、キバナコスモスに似たオレンジ色の花を咲かせる。他の植物に届く光を遮り、成長を阻害、駆逐する。繁殖力が旺盛であり、大群落を形成することもある。種子には翼があり、風で広がる。土に埋まった種子は数年~十数年発芽能力を維持すると言われている。

種子のほか根茎でも広がり、根茎の一部分でも残ればそこから再生するため、結実期が始まる5月頃までに年1回以上、根ごとしっかりと抜き取ることが効果的。刈り払いによる場合は、残った切株や地下茎からたくさんの茎が発生し再び花をつけるため、複数回の実施が必要。いずれの場合でも花や種子が付いている場合は、拡散させないような配慮をする必要がある。

 

セイタカアワダチソウ

キク科の多年草。高さは通常1.0~2.5m程だが、4.5m程度までになることもある。秋に濃黄色の小さな花を多くつける。種子だけでなく地下茎からも増える。根から化学物質を分泌し、他の植物の成長を抑えるアレロパシー作用を持つため、セイタカアワダチソウだけの純群落となりやすい。花は10~11月頃咲き、綿毛のある種子を風で飛ばして拡散する。

駆除する場合、地下茎からも増えることから、根ごと抜き取ることが効果的。刈り取りによる場合は、成長を抑えるため、年に複数回、継続して行う必要がある。

 

ハルザキヤマガラシ

アブラナ科の二年生植物。高さ0.2~0.9mで黄色の花を咲かせ、背の低い菜の花のような見た目をしている。5月頃花が咲き、種を落として増える。「こんなところに菜の花が」と思ったらこの植物である場合がある。

駆除にあたっては、種をつける前に抜き取ることが有効。

 

ワルナスビ

ナス科の多年草。高さ0.4~0.7mで、葉や茎に鋭いトゲがある。白色から淡紫色のナスに似た花を咲かせる。全草に毒があり、家畜が食べると中毒死することがある。果実は黄色く熟しプチトマトに似るため、子どもなどが口にしてしまう危険もある。種子だけでなく地下茎でも増える。根は細断された1cm程度の長さでも発芽能力を維持することから、トラクター等ですきこむと、細断されたひとつひとつの根から発芽し、数倍から数十倍に増やしてしまう。

上記の特徴から方法を間違うとかえって増殖させることとなり駆除は困難だが、除草剤を使用する、マルチや敷き藁で日光をさえぎるといった方法で発生を抑制することが推奨されている。

以下のページもご確認ください。

除草困難な雑草にご注意ください(このウィンドウで開きます)

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更新日 2022年07月15日