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【令和2年3月定例市議会 所信表明より】  

 

「災害復旧・復興と防災・減災対策」について

 令和2年を「復興元年」と位置づけ、被災インフラの復旧とともに商工業や農業に一刻も早く活気が戻るよう、国、県の支援制度や市独自の施策を活用し、早期の災害復興を図ってまいります。

 被災された方々が、被災後それぞれの環境の中で安心した日常生活を営むことができるよう、日常生活上の相談や孤立防止等のための支援を行うとともに、被災者を関係支援機関へつなぐなどの支援を行う「飯山市生活支援・地域ささえあいセンター」を引き続き開設してまいります。

 被災住宅応急修理事業、被災家屋撤去事業につきましても、受付窓口を開設し、引き続き被災者の支援を推進してまいります。

 多くの商店や事業所の被災、多くの農地の土砂堆積や農機具の水没などの被害に対しましては、令和元年度予算を繰り越させていただき、国・県そして市が一丸となって経済復興対策を進めてまいります。

 今回の災害により浸水した城山雨水排水ポンプ場につきましては、浸水を防ぐための改築や耐震化を実施してまいります。

 災害時の迅速かつ確実な情報の収集や多様な手段で市民の皆様に情報伝達できるように、令和元年度から整備しております新防災行政無線システムにつきましては、新年度において各戸へ順次受信機を設置するなど、2か年にわたる事業を早期に完了させるよう進めてまいります。

 地域に根ざした防災組織である自主防災会について、意識の高揚、情報の提供、共有など機能の強化を図り、集落の防災マップの作成などにより、日ごろから幅広い防災体制の充実が図れるよう支援してまいります。

 また、今後の万が一の災害に備え、発電機、ストーブなどの避難所設備や毛布、食料などの備蓄物資の充実を図ってまいります。

 

 「観光振興と交流人口の増加」について

 新幹線は飯山市にとって多様なインパクトを与え続けるインフラであります。新幹線飯山駅が開業以来、特に冬のインバウンドのお客様が増えており、スキーシーズンに大勢の外国人旅行者が飯山駅に降り立つ姿は、冬の風物詩ともいえる光景となりましたが、グリーンシーズンにおける誘客は、未だこのエリアの課題であることに変わりありません。恵まれた豊かな自然環境を活かした多様なアクティビティプログラムと健康や食とリンクしたツアー商品を造成する必要があります。

 新年度では自転車を活用した観光の推進、インバウンド需要の増加を見据え、ツアーに帯同するバスを配備し、環境整備を図ってまいります。

 森林セラピーを中心としたヘルスツリーズムを引き続き推進するとともに、このエリアでの森林療法や脳ツーリズムといった新しい取組への支援も行ってまいります。

 令和3年2月には、飯山市において第70回全国高等学校総合スキー体育大会が開催され、全国から大勢の選手、関係者にお越しいただきます。このエリアや人が持つポテンシャルの高さを十分に発揮し、今後の交流人口の拡大につながるよう新年度においても開催に向けた整備と準備を進めてまいります。

 交流人口の拡大に向けた基盤整備として、道の駅「花の駅千曲川」につきましては、引き続き駐車場整備を行い、農産物直売所の拡大及び自転車や川を活かしたアウトドアアクティビティの拠点化を推進してまいります。

 また、屋内運動場の人工芝化を行い、利用者の利便性を高め、施設利用の多様化を図ってまいります。

 

 「移住・定住施策」について

 若者が定住し、地域を支え、子どもを産み育てていける環境にあることが飯山市の持続的発展に不可欠であります。

 新年度におきましては、市内在住の若者夫婦や子育て世代を応援する定住支援施策を一層拡充してまいります。

 高齢化や景気の低迷などにより市内の空き家が増加しており、これらを解消する観点からも、定住の際の中古住宅の購入・改修についても補助対象といたします。さらに、住宅新築や中古住宅購入等の場合における補助要件を、親の住居との距離が1㎞以内となっていたものを飯山市内であれば対象にすることとし、親との同居以外で子が市内に定住する場合についても支援の対象といたします。また、引き続き、若者の市内での生活を応援するため、市内企業に就職する新卒者の奨学金返済の補助やJR飯山線による通勤や新幹線通勤に対する補助を行ってまいります。

 若者世代に向けた移住・定住の促進を引き続き図るため、新たに移住定住促進住宅として、市営住宅金山団地の跡地に1棟8戸の集合住宅の整備を行うとともに、若者住宅として上倉地籍に1棟2戸の集合住宅を、木島地区上新田地籍に3戸、長峰公園住宅地に1戸の戸建て住宅を整備いたします。

 移住推進については、セミナー・相談会の首都圏での開催を増やすとともに、新規に大阪でも開催するなど、移住を検討されている方への情報発信を更に拡充して行い、また、セミナー、相談会に参加いただき、空き家物件の内覧やお試し暮らし制度の利用等のために、飯山市にお越しいただく方の交通費に対する助成を行うなど、Iターン・Uターンの促進を引き続き図ってまいります。

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 令和2年度は、飯山市第5次総合計画後期基本計画の3年目となります。中間年であることから、計画の進捗と課題の整理を行い、計画のテーマ「北陸新幹線飯山駅を活用した観光交流人口の増、地域産業の創出と育成 そして移住人口、若者の定住人口増へ」の実現を目指し、全力で取り組んでまいります。

 

更新日 2021年04月23日