飯山三十六景 ~雪だるまと宝探し~

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2チームに分かれて、宝探しをした。お互いの宝を隠して探し合う遊びだ。 敵も隠すのがうまくて、宝のおはじきを探し当てたときには暗くなりかかっていたので、続きは明日にして別れた。 翌朝、僕は高熱を出した。はやり風邪だったので、僕も仲間の多くも2、3日学校を休み、みんな宝探しのことはすっかり忘れてしまった。 根雪がとけ始め、黒土がところどころに見え始めたある日、松の木の下を通り掛かると、根元の土の上に見覚えのあるビー玉が一個落ちていた。 「アッ!!思い出した!僕らのチームは僕のビー玉を宝にして、雪だるまの中に隠したんだ!」 僕はビー玉を拾うと、ポケットの中に入れた。何だかうれしくなってスキップすると、ポケットのビー玉たちも久々の再会を喜んでいるようにジャラッ、ジャラッとスキップした。
誰かが隠した宝のビー玉 雪のだるまがおなかで守る お日さまギラギラ輝くと 雪のだるまは大汗ダラダラ ビー玉残して消えてった
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写生ポイント(矢印を方向を見て描かれたものです。) |