〜煙管筒(きせるづつ)〜

説明
煙管筒は、江戸時代から明治時代にかけて、喫煙具である「煙管(きせる)」を保護し、携帯するために用いられた細長い筒状のケースです。
構造と特徴:素材には竹、木(黒檀や紫檀)、鹿の角、象牙、革などが使われ、筒の中に煙管を差し込んで収納します。多くの場合、タバコの葉を入れる「とんこつ(叺:かます)」と呼ばれる巾着や箱と紐で結ばれており、その紐の間に「根付(ねつけ)」という留め具を挟んで、着物の帯に引っ掛けて携帯しました。
庶民から豪商、職人に至るまで広く愛用され、実用性だけでなく、緻密な彫刻や蒔絵(まきえ)が施されるなど、工芸品としての高い芸術性と、個人のこだわりを示すステータスシンボルとしての側面を併せ持っていました。
